第143章 食い意地について

花岡邦也は口では「酒でも飲もう」と言うが、実のところ腹が減っただけだ。工藤達央が作る酒の肴が食べたくてたまらないのである。

前に一度、工藤達央の作った麺を口にして以来、花岡邦也の頭からその味が離れなかった。思い出すたび、危うくよだれが垂れそうになるほどだ。

しかもあのときは量が少なすぎた。まるで箸が温まったところで終わり、というやつで、まったく食べ足りなかった。

「花岡督軍、今日は本当に時間がありません。酒はまた今度にしてもらえませんか」

工藤達央はきっぱり断った。

いまの彼には、やるべきことが山ほどある。酒を飲んでいる暇などない。

肉腐れ病の特効薬はまだ完成していない。加えて、...

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